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2016年9月

2016年9月22日 (木)

雨で地下水位が上昇し地表面と同等に──汚染地下水が海に出ているかどうかは確認困難

 9月21日未明、東電は一斉メールで、福島第一原発の地下水位がおりからの雨のために上昇し、4m盤の地下水ドレン付近で地表面(O.P,4000)と同レベルになったことを伝えた。

 その後、地下水ドレン(地下水くみ上げ用井戸)からのくみ上げの継続や、バキューム車を使うなどして地下水位を低下させたものの、20日からの降雨のために再び上昇。現在も地表面と同レベルにある。

 水位上昇が確認されているのは、1号機から護岸に出たところにある観測孔B。東電はこの観測孔の周りに土嚢を積んで、あふれた場合の対策としている。

 護岸付近の4m盤は、護岸に鋼管矢板による遮水壁を設置し、地下水が海に流出していたのを抑制している。外海につながる港湾内の放射能汚染はこれによって低下したが、完全になくなっているわけでもなく、事故直後から海洋流出が続いていることを指摘してきた専門家の中には、少なくはなったが今でも止まっていないのではないかと警鐘を鳴らす人もいる。

 鋼管矢板の遮水壁によって行き場を失った汚染地下水によって、設置後は地下水位が上昇。東電はこれをくみ上げてタービン建屋に戻しているため、汚染水を全体量を増加させてしまってる。また今回のように雨が多くなれば、くみ上げ量はさらに増える。8月から9月にかけては、事故直後は1日あたり400m3だった汚染水の増加量が、900m3を超えてしまっている。

 今回の場合、その地下水の水位が地表面と同レベルまで上がっている。こうなると、今は舗装されているとはいえ、どこかに隙間があれば汚染地下水がしみ出してくるおそれがある。東電は今のところその状況を否定しているが、4m盤には、今は埋めてしまったものの細かい排水路が多数あるため、そうした部分にヒビなどがあれば、出てくる可能性を否定できない(東電は否定している)。

 また、護岸には遮水壁があるとはいえ、行き場がなければ遮水壁で囲っていない部分へ回り込む可能性もある。もしそうであれば、港湾外に直接、汚染地下水が出ていくため、極端に希釈されて、現在の観測態勢では流出は確認できないだろう。

 雨の影響で汚染水の流出が懸念され、さらに汚染水の増加が加速するのが、今の福島第一原発の実態だ。

 以下に、東電メールを貼り付ける。東電のHPにも報道関係者向け一斉メールとして公開されているが、メールで送られてくるものは続報がぜんぶまとまっているので、見やすい。

ところで東電は、港湾内に今もわずかに残る汚染は、排水路からの汚染雨水の流出によるものと主張しているが、どの程度の寄与度になっているかは明確になっていない。

 また東電は、排水路から流出している汚染された雨水は港湾内に出ていると説明しているが、港湾内の水は約2日で全量が外海と入れ替わるため(東電自身がそう説明している)、結局は外海に放射能を含む汚染水が、薄くなっているとはいえ出続けていることになる。

 メールで東電は、「当該エリア地下水位が地表面に達したことで、当該エリアに流入した雨水が地下に浸透せず、地表面を通って発電所港湾内に流れ出る可能性があります」としているが、問題は雨水が4m盤で地下に浸透するかどうかではなくて、その上流からきた地下水がどこに行くかだ。この記述は、事態を過小評価してしまう懸念がある。

 東電からのメールには、港湾内で従来に比べれば高い値のCs137や134が観測されていると記載されている。これが排水路の影響なのか、あるいは他からの影響も含まれているのかは、今は不明。地下水の流出が確実に止まっているかどうかの確認は、東電だけでなく、原子力規制庁も放置したままになっている。

報道関係者一斉メール
http://www.tepco.co.jp/press/mail/2016/index-j.html

護岸付近のモニタリング結果
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2016/images3/2tb-east_16092102-j.pdf

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以下、メール転載(最新→過去の順)
────────────

〇昨日22時59分に、発電所構内4m盤の既設護岸と海側遮水壁の間の埋め立てエリア(以下、「当該エリア」という。)の地下水位が地表面と同等の水位まで上昇
 した事象について、その後の状況をお知らせします。

〇昨日23時55分当該エリアの現場確認を実施した結果、当該エリア観測井付近からの水の噴き上げがないこと、海側遮水壁に変形がないことを確認しました。

〇なお、港湾口海水放射線モニタの値に変動はありません。

〇本メールには返信できませんのでご了承ください。

                                  以 上

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<お知らせ済み>
○9月20日にお知らせした、発電所構内4m盤の既設護岸と海側遮水壁の間の埋め立てエリア(以下、「当該エリア」という。)の地下水位が地表面と同等の水位まで上昇した事象について、その後の状況をお知らせします。

〇当該エリア地下水位については、地下水ドレン移送設備による汲み上げを行うと共に、9月21日の日中時間帯にバキューム車による汲み上げを実施し、一時的に水位を低下させておりました。

〇しかしながら、9月20日までの降雨の影響により地下水の流入が継続していることから、再度水位が上昇し、9月21日22時59分頃、当該エリア地下水位が地表面と同等の水位(O.P+3915)まで上昇したことを確認しました。

〇港湾口海水放射線モニタの値に有意な変動がないことを確認しています。

○引き続き、地下水ドレン移送設備等による汲み上げを行うとともに、本日もバキューム車による汲み上げを実施します。

〇また、発電所港湾内の海水および9月20日設置した土のうの堰内に水が溜まった場合にはその水について放射能分析を行います。

○分析結果については、分かり次第お知らせします。

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○既にお知らせしている護岸付近の水位上昇についての続報です。
 発電所構内4m盤の既設護岸と海側遮水壁の間の埋め立てエリア(以下、「当該エリア」という。)地下水位が地表面と同等の水位まで上昇した事象について、本日採取した港湾内の海水の分析結果をお知らせします。

○福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果 海水[採取日9月21日]

分析結果は、降雨時の変動の範囲内であり有意な変動はありませんでした。引き続き、当該エリア地下水の水位を監視するとともに、港湾口海水放射線モニタの値に有意な変動がないことを確認していきます。

○なお、港湾内の2地点においてセシウム137が最近の変動から見るとやや高めの傾向を示していますが、これは過去の降雨時にも同様の傾向が見られており、降雨による構内排水路等からの流れ込みの影響と考えております。
 ・1〜4号機取水口内北側:74Bq/L(9月21日採取)
 ・1号機取水口     :95Bq/L(9月21日採取)


 <海水サンプリングの分析結果はこちら>
 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2016/images3/2tb-east_16092102-j.pdf

○本メールには返信できませんのでご了承ください。

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○本日(9月21日)、午前7時5分からバキューム車による汲み上げ操作を開始し、午前10時時点で3877mmと、地表面と同等の水位(O.P.+3915mm)を下回っていることを確認しています。

○引き続き、当該エリア地下水位を低下させるため、汲み上げを行っていきます。

○港湾口海水放射線モニタの値に優位な変動がないことを確認しています。

○また、港湾内の海水については、現在分析を実施しており、結果が分かり次第、お知らせします。

○なお、当該エリア観測井付近に土のう堰を設置し、土のう堰内の地表面に溜まった水を採取・分析する予定でしたが、観測井付近からの水の噴き上げがないことから、水の採取を行っておりません
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○発電所構内4m盤の既設護岸と海側遮水壁の間の埋め立てエリア(以下、「当該エリア」という。)に流入する地下水や雨水については、当該エリアの地下水位を監視しながら、必要に応じて地下水ドレン移送設備にて汲み上げを行い、サブドレン集水タンクまたはタービン建屋へ移送しております。

○8月以降の降雨の影響により、当該エリア地下水位の上昇が確認されたことから、地下水ドレン移送設備による汲み上げに加え、当該エリア観測井に設置していた仮設ポンプ等による汲み上げおよび当該エリア地下水位の監視を強化していたところ、9月20日21時57分頃、台風16号接近に伴う降雨の影響により、当該エリア地下水位が地表面と同等の水位(0.P.+3915mm)まで上昇したことを確認しました。

○当該エリア地下水位が地表面に達したことで、当該エリアに流入した雨水が地下に浸透せず、地表面を通って発電所港湾内に流れ出る可能性があります。

○当該エリアの現場確認を行い、当該エリア観測井付近からの水の噴き上げがないこと、海側遮水壁に変形がないことを確認しました。

○引き続き、地下水ドレン移送設備等による汲み上げを行うとともに、今後、作業安全が確保され次第、発電所港湾内の海水及び当該エリア地表面に溜まった水を採取し、放射能分析を行います。

○分析結果については、分かり次第お知らせします。

○なお、港湾口海水放射線モニタの値に変動はありません。

                                  以 上

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