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2014年12月21日 (日)

福島第一で発生している多数の傷病者発生を、東電はほとんど公表せず

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 事故の収束に向けた作業が続く東電福島第一原発で、多数の傷病者が発生している。資源エネルギー庁への情報開示請求で開示された資料からわかった。そのほとんどが、未公表だった。

 開示されたのは、東電から資源エネ庁に送られた事故発生時の連絡メール。事故の大小にかかわらず、また労災の適用かどうかにも関係なく、発生と同時に発生場所や状況、ケガの程度、治療内容などが連絡されている。

 メールによれば、今年4月から9月23日までの間に、骨折を伴う事故が9件、傷口を縫合する必要があったケガが9件などを含む43件の事故と、18件の体調不良が発生していた。

 傷病発生の状況は、おおむね次の通りだ(期間は2014年4月1日〜9月23日)。

・熱中症 32件
・脱水症 5件
・体調不良 18件
・ケガ 43件(骨折9件、縫合処置9件)
・病院への搬送 22回(救急搬送13回、業務車による搬送4回、ドクターヘリ3回、搬送方法不明2回)

 東電は2013年9月以降、自社で決めた「通報基準・公表方法」という公表基準に沿って傷病者の発生を広報している。基準は14年2月19日に改訂され、現在に至っている。

 「通報基準・公表方法」によれば、現場での傷病発生については、救急車やドクターヘリによる搬送があった場合のみ、日報に記載したり記者会見で説明することになっている。ところが傷病の多くは救急搬送していないため、東電基準では発表しないものになる。

 加えて東電は、福島第一原発構内で発生した傷病のみを公表の対象にしている。だから小名浜など原発構外での作業や、Jヴィレッジで発生した傷病は、福島第一原発に関する作業だったり、救急搬送があっても公表されない。

 日々の事故を公表しない東電の姿勢には、記者会見でもたびたび批判の声が上がっているが、東電は、「ご意見として承る」という言葉を繰り返している。

 11月17日に東京新聞は、「安全二の次 事故頻発」という見出しで、スケジュールありきで作業が進む東電福島第一原発で、未公表の事故が多いことを報じた。同じような事故が続いたことから、記事は、東電が作業の改善する保証はないと厳しく指摘していた。

 世界史に残る原発事故の現場は、東電の独善的な情報非公開の方針によって、霧の向こうの閉ざされた世界になっている。このような状態で、事故収束作業がスムーズに進むものなのか、疑問を拭いきれない。

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1章・脆弱な設備(仮設だらけでトラブル多発。ネズミ一匹で重要設備が停止したことなど)
2章・参院選まで公開されなかったデータ(海に出ているデータを隠した件)
3章・タンクから大量漏洩(東電の事故処理体制が劣化していることなど)
4章・海洋モニタリング(汚染水が海に出てたのは2年前にわかっていたこと、いい加減な東電の核種分析の問題と、汚染水対策の疑問。青山道夫氏のインタビューも)
5章・作業員が足りない(ミスによる事故の多発について。ツイッターで有名な「ハッピーさん」インタビューや中堅作業員が不足する懸念など)
6章・骨抜きの支援法(復興庁参事官のツイッター暴言事件、支援法の必要性と骨抜きの過程)
7章・東電の虚偽説明(うそついて国会事故調を妨害した件)
8章・過渡現象記録(事故原因が不明になっている問題、それを明らかにした元東電社員の木村俊雄さんのインタビューなど)
9章・「復興加速」の裏で(東電の総合特別事業計画と政府の思惑。復興加速は事故被害の極小化)

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